この記事は、2015年にキリスト新聞で1年間した「スキルアップ講座 教会の情報発信術」を、さらに修正を加えて2016年度版として公開するものです。キリスト新聞はキリスト教界の最新情報を毎週まさに新聞という形で届けてくれ、たいへんためになる情報も盛りだくさんです。このような機会を与えてくださったキリスト新聞社のみなさまに感謝します。全42回です。
「ホームページを作ることで期待すること」を読み手目線で書き出してみる
今回から実際にホームページを制作する手順に沿って、ノウハウや注意点などをシェアします。
ホームページを作ろう、作り変えよう。その時にまず何をすれば良いでしょうか。まったく思い浮かばいという方もいますよね。
まず、最初に「ホームページを作る(作り変える)ことで何を期待するか」を書き出すことをおすすめします。業者に委託する場合でも、この作業はぜひ行ってみてください。ただ、その時にコツがあるんです。主語を「わたしたち」ではなく、読み手にして変えてください。
たとえば、こんな風に考えますね。
「ホームページを新しく作ることで、わたしたちの教会へ来る人が増えること」
この主語を読み手に変えてみましょう。
「読んだ人がホームページを見て、教会に行きたくなること」
ですね。
こうして考えると、読み手目線でどういうホームページを作ると良いのか見えてきます。どんな時でも読み手の視点に立つことが大切です。
目的は1個に絞る
期待することがたくさんある場合は、すべて書き出してみてください。最後に一番重要だと思われる項目に二重丸を打っておきましょう。書きだしたことがホームページ制作の「目的」となります。これをいつも頭に入れておくことで、当初の目的からブレないでホームページを作ることができます。業者に委託する場合にも、目的が明確だと、とてもスムーズにやりとりできます。
一番重要な項目に二重丸をつけました。二重丸は1個だけにしてください。たくさん目的を持ったままですと、「あれもやりたい」「これもやりたい」となって、読み手にとってわかりづらいホームページになります。
教会ですと「読んだ人がホームページを見て、教会に行きたくなること」に決まってるのかもしれないですが、教会以外にもキリスト教団体やイベントのホームページをつくるときにもこの方法が便利です。
「1つの目的に1つのホームページ」が理想です。
たとえば、ホームページの目的が「読んだ人が教会に来たくなるように」であるとします。そこで「週報や説教のダウンロードサービス」や「交流掲示板」は、目的に合致するでしょうか。しないですね。私は教会員向けのホームページを別に用意することをおすすめしています。教会本来のホームページからリンクすることもできますし、無理やりホームページの中に入れなくてもいいのです。
「伝道目的で私が作成した読み物を教会のホームページで公開したい」という教職の方もいらっしゃいます。やはり別ホームページにして頂くことをおすすめしています。実際には予算との兼ね合いもあり、ケースバイケースなのですが、とりあえず「1目的1ホームページ」が原則だと覚えておいてください。
目的を意識してホームページを作ると、内容がブレることなく、読み手にとっても分かりやすいホームページになります。目的自体が読み手目線で考えだされたものだからです。この手法はホームページだけでなく、チラシやポスターなどにも応用できます。ぜひお試しください。