この記事は、2015年にキリスト新聞で1年間した「スキルアップ講座 教会の情報発信術」を、さらに修正を加えて2016年度版として公開するものです。キリスト新聞はキリスト教界の最新情報を毎週まさに新聞という形で届けてくれ、たいへんためになる情報も盛りだくさんです。このような機会を与えてくださったキリスト新聞社のみなさまに感謝します。全42回です。
とにもかくにもレンタルサーバー
ホームページを見てもらうには、ホームページのデータを置く場所である「サーバー」と、ホームページの住所となる「ドメイン」が必要ということでしたね。今回はまず「サーバー」について詳しく見てみましょう。
「サーバー」とは「ホームページのデータを置く場所」のことでした。その実態は24時間365日インターネットに接続されたコンピュータです。そこにホームページのデータを置くことで、不特定多数の人にホームページをみてもらうことができるのです。すべてのホームページは必ずどこかのサーバーの中に置いてあることになります。教会もホームページを作成して公開するときは「サーバー」が必ず必要です。
「サーバー」を取得するには、「レンタルサーバー」というサービスを契約する必要があります。(「ホスティングサービス」という呼び方をすることもあります)
「レンタルサーバー」は読んで字のごとく「サーバーを借りる」サービスです。「レンタルサーバー」で検索をすると大変多くのサービスが見つかると思います。
プロバイダとレンタルサーバーの違い
「私の教会はレンタルサーバーを借りていないけど、ホームページを公開しているよ」という方も見えると思います。これは前回説明したように、プロバイダ(接続業者)から間借りをしているケースが多いです。
「プロバイダ」という言葉が出てきましたが、「レンタルサーバー」と「プロバイダ」の違いが分からないという方も見えますね。「プロバイダ」はあくまで皆さんの自宅やオフィスでインターネットを使う時に契約する接続業者です。「レンタルサーバー」はサーバーを提供する専門の業者によるものです。プロバイダはサービスの一環としてホームページを公開できるサーバーを提供していることが多いのです。そういうわけで混同されやすいのですが、プロバイダはサーバーの専門業者ではないので、本格的にホームページやメールを使う時にはレンタルサーバーを使いましょうということなのです。
レンタルサーバーでメールも使えます
話を元に戻しましょう。レンタルサーバーにはホームページのデータを置く場所という役割以外にも多くの役割を持っています。そのうちの一つが自分で取得したドメインを使ったメールアドレスの送受信機能です。プロバイダと契約した時にもらえるメールアドレスは1個であることが多いのですが、自分で取得したドメインをレンタルサーバーで運用する場合は、メールアドレスを何十個、サービスによっては無制限で作成することができます。スタッフ一人一人にメールアドレスを支給することも可能になります。(図参照)
法人や団体がホームページやメールを利用するときにはレンタルサーバーを契約するのが鉄則だと覚えて下さい。
さて、サーバーを借りるのは大変お金がかかるのではないかと思われるかもしれませんが、最近は低価格で高品質なレンタルサーバーが多く存在します。中には月額500円を切るサービスもあります。
知識のある人が近くにいない場合は慌てずに
ただし、まったくこれまでサーバーについて知らない人がいきなりレンタルサーバーを契約するということは避けたほうがよいかもしれません。教会内に詳しい人もいない場合は、ホームページ制作業者にサーバーやドメインのことを相談されるのが良いでしょう。
大抵のホームページ制作業者は、適切なレンタルサーバーを紹介してくれると思います。また、制作業者自身がサーバーをレンタルしているケースもあります。
最低限、このような知識を持っていることで、制作業者に紹介してもらう時など、話がスムーズに進みますし、必要以上に高額なサービスを契約させられるということも防げるのではないかと思います。次回はドメインについて詳しく説明したいと思います。