第38回 ブログでより教会をオープンに

この記事は、2015年にキリスト新聞で1年間した「スキルアップ講座 教会の情報発信術」を、さらに修正を加えて2016年度版として公開するものです。キリスト新聞はキリスト教界の最新情報を毎週まさに新聞という形で届けてくれ、たいへんためになる情報も盛りだくさんです。このような機会を与えてくださったキリスト新聞社のみなさまに感謝します。全42回です。

ブログがあればホームページはいらない?!

今回から、ブログやツイッター、フェイスブックの活用法について考えてみましょう。今回はブログにスポットをあてて考えてみます。

ブログとは「ウェブログ(Weblog)」の略で、インターネットで公開する日記です。ホームページは作ったことがないけど、ブログは作ったことがある。という人も多いのではないでしょうか。
「ブログがあればホームページはなくてもいいですか?」とよく聞かれますが、ブログはホームページの代わりにはなりません。教会も含めて企業・団体の場合はホームページが必要です。たとえば、インターネットで病院を探す時、ブログしかない病院に行こうとあまり思わないでしょう。よっぽど口コミで評判が良いということでなければ、ホームページは必須です。教会も同じです。

もちろんブログもホームページもない場合は、ブログを始めることに価値があります。しかし、ホームページがあって、初めてブログが活きてくるのです。また、ブログのシステムは元々日記を書くことを想定して作られており、「教会案内」「集会案内」といった情報をきれいに整理して見せるのは不向きです。ホームページがない教会では、とにかくホームページを持つことを考えましょう。

「なんとなく」やらないで!

ホームページをすでに持っている教会ではブログを活用していきたいですね。そこで考えて頂きたいことは「なぜブログを書くのか」です。「なんとなく」「まわりがやっているから」というのでは、あまりやる意味が無いです。教会としてオフィシャルにやるからには意味があるものであってほしいと思います。なんとなく始めるのはやめましょう

ブログの最たる目的は教会をよりオープンにすることです。ホームページにもその要素はありますが、ブログはより教会をオープンにする効果があります。多くのブログでは写真付きで記事が投稿されますので、より教会の中が見えます。また、ブログはホームページよりゆるい感じがして、比較的読みやすいですね。ホームページとは違い、ふだん話している言葉に近い文体で書かれることが多いので、人間味を感じますし、実際に教会を案内してもらっているような気がしてきます。なんとなくその教会にいる人たちの雰囲気が伝わってくるんですね。それがブログの大きなメリットです。

好きなことを書きたければ個人のブログで!

ブログで気をつけたいことは「外に向かって書く」ということです。たとえば「今日のバーベーキュー楽しかった! またみんなでいこうね!」というのは、ピクニックに参加した人、要するに内に向かって書いています。いわゆる内輪ネタです。歓迎する雰囲気があまり感じられないので、読んでいる人は疎外感を感じるんですね。そこで「今日は教会でバーベキューをしました。季節ごとにこうしたイベントがあるんですよ。今日はじめて教会に来られた方もたくさん参加されました!」と書くと、ゲストつまり外に向かって書いている感じがでてきますね。

「書きたいから書くんだ。書くのが好きなんだ」という人は、個人のブログを立ち上げて自由に書くことをおすすめします。その時は教会のホームページへリンクするといいですね。さて、このことは教職の方も同じです。私的なブログを教会のオフィシャルなものと混ぜるべきではないと考えます。ホームページ自体は分けて、教会のホームページからブログにリンクを張るのが良いでしょう。
ちなみにフェイスブックについても、同じ用途で使えますので、ブログの代用ができますね。フェイスブックについては、また次回以降で詳しくお話します。
ブログはただやみくもに書いているだけでは、意味がありません。これからわたしたちの教会に来る人たちが見ているとはっきり意識して、その方々に案内するつもりで書いてみてください。ブログにも愛が必要なのです!