第27回 毎日見てもらおうと思うな

この記事は、2015年にキリスト新聞で1年間した「スキルアップ講座 教会の情報発信術」を、さらに修正を加えて2016年度版として公開するものです。キリスト新聞はキリスト教界の最新情報を毎週まさに新聞という形で届けてくれ、たいへんためになる情報も盛りだくさんです。このような機会を与えてくださったキリスト新聞社のみなさまに感謝します。全42回です。

ホームページの更新は毎日しなくてもいい

今回は「ホームページの更新」がテーマです。「更新作業が大変になるのではないか」「とてもむずかしいのではないか」「とてもうちではできない」と心配される方が多いですね。

わたしは「毎日更新しなくてもいいんですよ。年4回ほどでも大丈夫ですよ」と常々お話しています。
芸能人のホームページならともかく、教会のホームページを毎日見る人は、ほとんどいないからです。「ホームページをみて頂けるのは、1人1回限り」と思ってください。毎日見にきてもらうことより、その1回で何を伝えるかを考えてみてください。

とはいっても、年4回更新するのと毎日更新するのでは、どちらが良いかと聞かれると、それは毎日更新した方がいいのです。検索エンジンは、毎日更新しているようなページを活動的で有益なページだと判断します。したがって、毎日更新することで、検索した時の表示順位が上がることが期待できます。教会の中に、ホームページの担当者が何人もいたら、毎日更新してもいいでしょう。しかし、そういう教会は少ないですね。教会の中に詳しい人がいない。ホームページに労力をかける余裕もない。そのような教会が多いと思います。その場合は、無理に更新することを考えなくてもいいのです。費用対効果で考えると必ずしも毎日更新する必要はないのです。

日付の入った記事は更新を途絶えないように!

日付の入ったページは要注意です。たとえば「今月の行事予定」というページです。このようなページは更新を忘れないようにしなければなりません。「今月」と書いてあるのに、先月のまんま。これはアウトです。今は2017年ですが、「2015年4月の行事予定」と書いてあったら、今は活動していないのかと思われます。ホームページ全体の信頼性が揺らいでしまいます。もし更新する体制が十分にない教会のみなさんは、このようなページは作らないほうがよいと言えるかもしれません。そもそも「今月の行事予定」は誰のためのものでしょうか。ゲストはあまり必要としませんよね。

更新より日々の「修正」が大事

無理に更新する必要はまったくありません。一生懸命更新するネタを探すことよりも、初めて教会のホームページを見にきた人にやさしいホームページになっているか、日々見なおしていただくことをおすすめします。はじめての人の目になって、丁寧な案内ができているかをチェックして必要があれば改善してください。

この作業はホームページの質を高めると共に、更新と同じ効果が得られます。なぜならば、検索エンジンは単なる修正も更新も見分けがつきません。修正も更新も「更新」とみなします。毎日とまでは言いませんが、ときどき、ホームページの見直しを少しずつ行っていただくことで、読み手にもやさしいページになりますし、検索エンジンの上位表示につなげることもできるのです。

昔はホームページを編集するには専門知識は必要でしたので、ちょっとした修正でも、いちいち業者に依頼しなければなりませんでした。今はちょっとした修正ならだれでも簡単にできるようになっています。以前にもご紹介した「ワードプレス」などのホームページを更新・管理するツールが充実しているからです。今はホームページ制作を委託すると、たいてい修正が簡単にできるツールがついてくるはずですので、制作を依頼する時に確認してください。

どんどん更新してホームページが充実していくことはいいことです。それよりも大切なのは、「おもてなしの心」つまりホスピタリティです。ゲストにやさしいホームページになっているか日々チェックしながら改善していくことが、ホスピタリティにつながるのです。それが、人を招く教会のホームページにもっとも必要なことではないでしょうか。

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